めっちゃ良いアドバイスでも反発されるなんて!?
どうも、アレクサンダーテクニーク教師の山口裕介USKです。
目の前にいる人が困っている・悩んでいれば何とかしてあげたくなりますね。先生業をしてる人はほとんどやと思う。
「これ気づいてる?」
「これ知ってる?」
もしかしたら気づいてないやろうな、多分知らないんだろうなと感じるとついついアドバイスしたくなるもので。
この思いは素敵なんやけどレッスンや友達関係でも一緒でめっちゃ注意なんですよね。
相手が望んでいないタイミングでのアドバイスは反発を生むことが多いんですよね。
「押されたら返す」という心理で説得しようとすればするほど、相手はどんどん拒否してしまうやつね。悪気はなくてもしてしまったり。
例えば、おかんに「早く片付けなさい」と言われたら「いま思ってたのにやる気なくなったわ」的なことに似てるかな。
いくら好意で言ってくれていたとしても、どれだけ正論で100%間違いないと思えることでも一緒!
伝えるタイミングを間違えると逆効果になるので先生をしている人は注意しておくことですよね。
「正しいことなら伝わる」
「言えば分かる」
こんな思いがあるなら本当にそうなのか?
相手に思ってるように伝わっていたのか振り返ってみるのもいいかも。
先生仲間と話をする時にはよくこの話題は出ます。
「いまのフレーズはこっちにしたら?」
「そこは絶対この方がいいから!」
こっちとしては良かれと思って話してるんですけど、言葉が強すぎると逆効果になるのよね。
「いやです、それはやりたくないです」と意見を言う生徒がいるかよね。「わかりました」と返事してるだけかもしれないし、しっかり生徒の立場も考慮してのコミュニケーションをしたいところ。
「やらされている」
「やりにくいけど自分が下手だから仕方ない」
この状況に連れて行ってしまうと自分が望んだものとは違って、納得いかないままの演奏やから本番の緊張に発展したりするんですよね。
「自分が選択できる状況にいるか」が緊張を減らすのに一役買ってくれます。
あれしていい、これもしていいと選ぶ権利がある状況は安心感が生まれるんですよね。
そういった背景もありアレクサンダーテクニークレッスンでは生徒さんの「望んでいること」からスタートしてるんよね。
悩んでいることを自分で考えて持ってきてもらうわけです。それで今日はどこまで進めたいか一緒に決めて選んでもらいます。コーチングを受けた方は似てると思います。
自分で選んで、決めることで、演奏の違いにも気づくのが早いので、苦労してたことが案外早くに解決するのよね。
僕から話す時は「提案」として伝えるし、いつでも断れるような環境作りをしてます。
この前、ホルンを吹いてる学生に「それはやりたくないですー」って断られたし。でもはっきり言ってくれるから「じゃあこんなのもあるよ」と違う提案もしやすい。
できるだけ本音で話をできることで、何が聞きたくて、どう思ってるかが具体的になるので、レッスンがスムーズなんですよね。
人それぞれなんやから正しいやり方、伝え方なんて無理やから、生徒さんが選んで話をしやすい環境作りに先生としてベストを尽くす次第です。
令和になり、これからは個人の時代とも言われていて、「個」を重視してどう育てていくかを先生は問われていくのかなと思っています。
だからこそ!!
人の気持ちを知る心理を学んだり、身体の仕組みを学ぶことは「個」に合わせたレッスンには大事なんよね。
自分を選んで通ってくれる生徒さんにできるだけベストなレッスンをしたいから、音楽だけでなくて全体に視野を広げて自分にできることを学び続けていきたい。
自分が重要なことは相手にも重要というわけではないっすね。
そんなことをふと思った今日でした。
ありがとうございました。
ほなまた!!
山口裕介USK