ネガティブ思考は変えなくてOK!頼りになる第3の選択肢とは
どうも、湿気にめっぽう弱いアレクサンダーテクニーク教師の山口裕介 USKです。
「もともとがネガティブ思考なのでもっとポジティブになった方がいいんですよね?」
レッスンの帰り道での生徒さんとの会話です。
ちょうど4年前のメモが見つかって考え直してたところなので、次のように伝えました。
そもそも2択なのはおかしな話やね
- 最近調子が悪い
- 気分が乗らないし落ち込み気味
- モヤモヤが取れなくて前のようにやる気がでない
「こんな時どうしようか?」
うまくいかなかった後や納得できない演奏が続いたら気分は落ち込みます。
「向いてないんちゃうかな」「全然成長してないな」
なんてネガティブ思考がやってくるもんです。
「ネガティヴな感情が出るのをやめたい!」
「マイナス思考をやめたい!」
「ポジティブな人が羨ましい!」
「明るくプラス思考でいられる性格になりたい!」
演奏する時には特にこの思考に振り回されたくないわけです。
ネット検索で「ポジティブ」だけで検索すると、
・ポジティブであり続けるために
・ネガティブ思考をやめられた
・ポジティブ・ネガティブ診断
なんてことがずらっと何百万件と出てきます。
前向きになるために、ポジティブシンキングになるために!と沢山アイデアが書かれています。僕も読んでイイなーと思う記事が多いです。
ただ、どれだけ読んでもポジティブになれたかって言うとそうでもない。
そもそもこのポジティブかネガティブかの2択が問題!!
さらにポジティブが良いことで、「ネガティブはダメ、やめるべき」が当然だと思っているなら危険です。
人は「やりたいこと」をやってるのが大前提!
人は考えたいことを考えてます。
カラダは思った通りに動いています。
結果が望んでたものでなくても、その瞬間考えてることはその時に必要なんです。
僕はレッスンではこの視点でいつも生徒さんを見るようにしています。
考えていることや動きはやりたくてやってることだとすれば、「ネガティブ思考」もやりたくてやっています。
やってはいけない・考えるべきでないと否定するのは自分に優しくないわけですね。
ネガティブ思考も大事な時間で、この先の行動のために必要なのかもしれへん。
嫌な時は嫌やし、落ち込む時は落ち込むもの。
やりたいようにやらせてあげよう!
そこまで話すと生徒さんは「ネガティブな時があってもオッケーてことですか?」
そう!ポジティブもネガティブもあるのが標準、全然オッケーなんすよ。
究極の2択から離れる「第3の選択」
生徒さん「でも!できたら考えたくないんですけど」
それも分かるねんな、考えてる時間けっこうしんどいからな。オッケーや言われても「いやいや、やめたい言うてますやん」てことよね。
そこで自分なりに本を読んだり自分の先生に聞いたりした結果、今はこんな考え方も取り入れてます。
究極の2択から離れる「第3の選択」です。
ポジティブかネガティブか?どっちかを選ぶみたいな考え方がそもそも究極なのよね。
ポジティブがずっと続くわけないからまたネガティブが来たら、なんだかんだ言って嫌な気分やし味わいたくない。ポジティブを使ってる以上、ネガティブは必ずついてきます。
無理やりポジティブにするのは嘘をつくみたいやし、しんどいだけやん!
ポジティブになりたいと思う時は、現状を見ないで背伸びしようとしてるねん。
第3の選択肢として、ポジティブ・ネガティブで判断するのをやめます。
「ただ起きていること、出てくる感情をそっと眺めておくこと。」
もし落ち込んで「じぶんは全然ダメやわ」とか言い始めたら、
「いまは落ち込んでるんやな」
「ぜんぜんダメやって思いたいタイミングやねんね」
と、実況中継のようにそっとただ眺めておくこと。
出てくる感情や言葉を評価したり解釈せずに、ただそのまま受け取ってみる。
ちなみに1回では終わらんです。そのまま受け取るけど、すぐにまた違う波が来る。次が来たらまた受け取って眺める。次が来たら、、、
この繰り返しね、瞑想のようですな。
毎回やってくる感情や気持ちが発展する前に、現状を受け取り続けることです。
背伸びせんでよくなるしね。
最初は慣れないけど、この時間を作ってあげていくうちに自然とおさまってくるんですよね。個人差があるからなんとも言えませんが何人かの生徒さんはこれでうまくコントロールしてると言ってくれてるのでやる価値はあると思いました。
それとここがオススメです。この考え方だとネガティブ思考が出てきた瞬間に捕まえられるからそれ以上の負の連鎖は止められるんですよね。
だから出て来る後ろ向きな考えは思ってるより大ごとじゃないことに気づいたりするのよね。
最後に。
ポジティブ・ネガティブの言葉を使わないわけではないんです。タイミングを見て使い分けたらいいとは思います。
- ポジティブでないといけない!
- 一生懸命に頑張っちゃいがちな人!
- 無理に背伸びして頑張りがちな人!
こんな方はぜひ取り入れてみるのもオススメかなと思います。
緊張を減らして適度なものにするには、音楽だけでなく日頃の自分との付き合い方を変えていくことがむちゃくちゃ大事!!!!!!
ステージでのびのびとやりたいように演奏するためには、「自分の取り扱い方」を知ることが最優先ですね。
では今日はこの辺で、ありがとうございました。
ほなまた!!!!!!!
山口裕介USK