「緊張すると体が硬直する」身体の仕組みを知ると良い理由
どうも、アレクサンダーテクニーク教師の山口裕介 USKです。
今日は緊張を味方につけるセミナーでいただいた質問です。
緊張対策には身体の仕組みを知っておくと、もっとスムーズに動けるようになります。
力まず、痛みもでないので心配事も減って演奏に集中できます。
僕がやってるのはアレクサンダーテクニークという俳優さんが考えたメソッドです。
これは身体と心は切り離さないで、同時に考えていく音楽とめっちゃ相性が良いレッスンです。
僕の記事は思考の切り替え、視点を変える発想などが多いですが、身体の機能を理解して状況に合わせて賢く使う方法も教えています。
もう教えて7年になり5000人以上のレッスン経験をもとに、今回の質問に対して、自分の根本的な考え方を書いてみました。
もっと効率的に動ける方法がある
どんな行動でも何通りもの方法があります。
たとえばイスから立つのであれば、
・ひざに手をつきながら立ち上がる
・真上に伸びるように立ち上がる
・片足だけに体重を乗せて立ち上がる
・よいしょと反動をつけて立ち上がる
良いか悪いかの判断がなければ、まだまだ出てきそうですね。
このように、1つの動作でも選択肢は山ほどあるものです。
人間はかなり柔軟でいろんな選択ができるようにデザインされた身体を持っているからです。
意外と気がつかない落とし穴
柔軟に動けるはずの身体を持っているわけですが、日常生活では「どうやって」その動作をしているか、意外と気がついていないんですよね。
例えば、今ここまでどんな風に読み進めていますか?
スマホで読んでいただいてるなら、
・どっちの手に持っていますか?
・どれくらいの力で握っていますか?
・脚はどんなことしているかな?
・眉間に力が入っていませんか?
・呼吸は浅くない?
・口がとんがってたりしない?
なんて、みんなそれぞれの動き方をしていますが、大抵の場合は習慣的で1つのやり方で行動してることが多いです。
習慣で動けるようになっているのも本当は便利なことです。
考えなくても歩けたり、物を取ったり掴んだり。
繊細な注意を向けなくてもできてしまうんですよね。
それほど優れた人のシステムなんですが!!
「何気なくできちゃう」
これが楽器演奏には落とし穴になります。
楽器を構える、歌う、吹く、弾く、叩く。
この動作をするために、
・自分がどれくらいの力を使っているか?
・どんな筋肉を動かしているか?
・どこが最初に動いてるのか?
1つ1つは把握していないですよね。
100%細かく見る必要はないです!
「そんなに見ないといけないのか?」というわけではないですよ。
望んでいる音が出ない時や、うまく動けない、力んでしまう時。
こういった時には1つ1つの動作を見直していくことで、改善の一歩目が踏み出せます。
その時に身体の仕組みや機能を知っているめっちゃ効率的!!
何気無い動作が身体の仕組みに合っていないことが見つかるので、すぐに修正できます。
「どうすればもっとシンプルにできるか?」
複雑にしてしまってることを紐解くカギが「身体の仕組み」を知ることなんですよね。
動きがシンプルになると、頭の中も驚くほどにスッキリして楽になります。
できるだけシンプルに、望んだ演奏をするためにはどう動けば良いんでしょうね?
レッスンはこの「どうすればシンプルにできるか」を考える時間でもあります。
じゃあシンプルにするためにどう考えていくか?ということですよねー。
身体の使い方にはアイデアが大事!
身体の構造を知るとは、骨や筋肉、関節がどう動くかなど、動きの中での「解剖学」を学ぶことです。
とはいえ、レッスンを受ける場合はその時に必要なだけを学べるので博士になる必要はないので適量で大丈夫。
指導をされている人は学んでおくことで、個人に合わせたレッスンがしやすくなります。
ただ知識をつけるだけでなくて、「知識を演奏にどう実用するか?」が大切なポイント。
これからしようとしている動作・行動が実際にどんな動きなのかを分析できるか?ここも重要なポイントです。
そして分析したことをよりシンプルにして分かりやすくするためには、アイデアとセンスが必要になります。
例としてはこの記事が参考になります。
参考記事→「高い声」が出せなくなった理由は「お腹を使う」を誤解してたこと。
身体の仕組みを知って、動作を分析して、それをどのようなアイデアにすれば使いやすいか?
難しそうですかね・・・
これまでにレッスンの中身を紹介している記事は、ほとんどこの流れに沿っているので、そうやって読んでもらうと流れが見えるはずですよー。
自分の身体を理解してあげることで過剰な緊張はどんどん減っていきます。
「身体をシンプルに、思考もシンプルに」
あくまで理想やけど、それを目指す道のりに色んな出会いと発見があるので大事なんですよね。
緊張のことは、メンタルトレーニングだけでなく身体の理解もしておくことでW効果です!!
身体を変えると思考も変わる、思考が変われば動きも変わる。
どちらも一緒につながっているので、同時に考えることが最善だと思います。
では今日はこの辺で。
ありがとうございました。
ほなまた!!
山口裕介USK