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動きを制限してしまう2つのポイント〜打楽器奏者とのレッスン〜

どうも、山口裕介USKことユースケサンタゴリラです。

さて今回は大阪時代に大阪国際大和田中学・高等学校の吹奏楽部へ出張レッスンの時のこと。この学校の中学1年の総合学習でアレクサンダーの授業をさせてもらっていたのも懐かしい思い出です。もうみんは高校1年かなー。

今回は打楽器奏者が演奏において身体が緊張して動きづらくなってしまう、そんな相談からのこと。

スネアドラムを担当している生徒さん。

立って演奏する時にどうも身体に力が入ってしまって思ったように叩きづらい。

実際に叩いてもらって動きを見せてもらうことであることが見つかりました。

動きの制限の2つのポイント

僕の役目は動きの分析なので、実際に見せてもらうことで分かります。

今回は2つポイントとして推測できました。

①スネアの前に立ち楽器を見た瞬間に目が固まった。
簡単に言えば、目をカッと見開いて立ってみると動きづらくなるのがわかると思います。

②構えた直後に背中をピンと伸ばし、膝を後ろに引く動きがある。

背中をピンとして膝を後ろにひく(膝をロックさせる)のはどうして?と質問してみると、背筋はは真っすぐにして、重心はしっかり下にしようとしてます、とのこと。

でもこのままだと動きづらいというので、他にもやり方あるんじゃないと次の提案をしました。

①は「スネアを叩こう」と考えた瞬間に、目がスネアにロックONして固まる。

首の後ろに力が入って頭の動きも止まります。
頭の動きが減ると全身も動きづらくなるのがポイントなので、ここ重要!!
過去記事:「頭の動きを止めるとカラダが動きにくくなる?!

前にも書いてますが、首を固めて演奏すると大変なんですよね。

提案① 実際に叩くまでは叩こうと思わんでも大丈夫

提案としては、スネアを叩くのは、スネアの前に立つ→スネアを見る→スティックを構える→振り上げる→ここで初めて叩く

これくらいの動作がまだ先にあるので、スネアの前に立つ時に叩くつもりはいらないんじゃないかなと伝えました。

ただスネアと言われるものの前に立って、スティックを持って立つ。

次に目が下を向いて、少しうなづいていけばスネアは見えます。

こうして1つずつ順番に動作を行ってみると目をカッと見開くことはなく、表情も穏やかにスネアの前に立てました。

提案② 背中をピンとするのは腕を動かしづらくさせる

背筋をピンとするのは、見た目には良いけど、腕を使う・呼吸をするには不利になる動きです。

腕の筋肉は背中側に大きく広がっています。

これから腕を使うのに背中をピンと張るほうに力を入れてしまってると、腕はブレーキをかけたまま叩くのと同じです。

腕は後ろに引くものではなく、胴体より少し前にぶら下がっていてもいいことを伝えました。

そうすると、膝を後ろに引いて踏ん張っていたのも減りました。

目の力みも減り、背中を張りすぎず、脚も踏ん張らず、身体のぜんぶが動けるようにしてスネアの前に立つこと。

そうして演奏してもらうとすごく響きのある音と何より生徒さんの笑顔が見れました。嬉しい瞬間ですね♪

演奏モードに入った時の身体の状態を再確認する!

「演奏しよう!」と思ったその瞬間に、

「カラダは何をしてるのか?」
「しようと思う前と違いがあるのか?」

例えば、
・楽器の前にどのように立つのか?
・楽器を見ることはどれくらい必要なのか?
(そんなに見つめなくてもいいかも?)
・どうやって立ってる?
・腕を振り上げる時どこから動いてる?

こうやって何となくできてしまう動きについて、新鮮な気持ちで質問してみるといいかなーと思ってます。

体験談をくれたのでご紹介します!

<パーカッション 高校2年生>
・叩くときにlock onしない(叩くんだ×)
・叩こうと意気込んで立たない

1,近づいた時にSDだけ見ずに遠くを見る
2,頭はもっと上の方(意識)
3,ゆらゆらゾーンへ(おさるさん)
4,もう1回前を見る
5,指(バチの先)で叩くあたりを指す
6,lock on ×
7,頭は上の方
8,叩く
9,なれるまでまず続ける

太鼓だけ見なくても視覚にあれば良い。特に4,6,7を意識と、動く重心を意識。

何がやりたいのか、それがとても大切だと思ったし、管でもPercでも共通していることが多いし、後輩を見るときに、「今、何考えてる?」とか、「今、何した?」とか、聞いたら良いと思いました。
叩いていたら、腕が動きすぎてしまうので、それをコントロールする力を身につけたいと思ったし、慣れてすぐにあの叩き方ができるようにしたいです。

<パーカッション中学1年生>
レッスンで速いテンポ(120で6連符)でやったら腕が固まると言ったら、重心を足全体にするというのとさらに重心は動くんだ。
というのを意識するとよう言われて、そうしたら固まるのがましになってやりやすかったので、これからもそうしようと思います。

<パーカッション中学1年生>
レッスンを始めるときに、レッスンをやるかやらないかも自分自身で選んでいい、どこでやるかも自分で選べると仰られてそれがおもしろいというか、全く自分に無かった感覚だなと思いました。

目を閉じて片足立ちしたり両足で立ったりすると自分が揺れてしまうことが分かりました。人間が止めれないということを仰られていて、自分は無意識に叩く時に動きを止めてしまっていたのかなと思いました。

足の裏全体に体重をかけると自分がすごく前のめりになってしまっている気がしたのですが、見た目は別にそんなことはないというのが分かり、無意識で胸をはってしまう、後ろに重心を持ってきてしまうクセがあるとわかりました。またそのためにだいぶ机に近づいて叩いてしまっているとわかりました。

———

感想をいただけると、すごく勉強になるのでこちらこそありがとうやわ!また会いたいねー。

 

山口裕介 USK ユースケサンタ・ゴリラ

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